いびき・睡眠時無呼吸

あなたの睡眠は健康ですか?次のような症状がありませんか?

  • いびきがうるさいと言われる。
  • 昼間に眠くなる。
  • しっかり睡眠時間を取っているのに疲れが取れない。
  • 夜中何度も目が覚めてトイレに起きる。
  • 血圧の薬を増やしても良くならない。
  • 朝起きると頭が重い。
  • 倦怠感がある。
  • 寝相が悪い。
  • 信号待ちでの居眠りをよくする。
  • 交通事故を起こしやすい。

もしかすると睡眠時無呼吸症かもしれませんよ!

あなたの睡眠は健康ですか?
もしかすると睡眠時無呼吸症かもしれませんよ!

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは・・・

Sleep Apnea Syndrome:SAS
睡眠時無呼吸症候群(SAS:サス)とは、睡眠中に呼吸が止まる、または浅く・弱くなり、それによって日常生活に様々な障害を引き起こす疾患です。
以前は、いびきをかいて寝ていると、「よく寝ている」と、思われていましたが実際は全く違います。
いびきは、睡眠中に空気の通り道が狭くなり、そこを空気が通る時に喉が振動することによって生じる音です。つまりいびきは気道が狭くなり無呼吸発生の危険信号で眠りを浅くします。
SASの病態の多くは、空気の通り道(気道)が塞がる又は狭くなる事によって起こる「閉塞型睡眠時無呼吸症候群」です。

健常人の気道状態

健常人の気道状態

無呼吸症患者さんの気道状態

無呼吸症患者さんの気道状態

上図のように、無呼吸になると酸欠状態になり、少ない酸素を全身にめぐらしますので十分な酸素供給ができず心臓や血管に負担がかかり、様々な生活習慣病の合併症を引き起こすリスクが高くなります。最近では、SASが循環器疾患との深い関わりがあることが明らかになってきています。また、日中の眠気のために、交通事故や災害事故を起こす危険性が高くなり居眠り運転による交通事故率は健常者の7倍も高くなるという報告もあります。
大きな病気の芽を事前に摘み取ることをモットーとする当院では、例え自覚症状が軽くても是非、治療をお勧めするところです。

SASの重症度

SASの重症度は、AHI(無呼吸低呼吸指数)RDI(呼吸障害指数)で表し一晩を通して、1時間あたりの無呼吸や低呼吸の頻度をもとに診断します。
AHIが5回以上認められ、日中の眠気などの自覚症状がある場合、SASと診断されます。
5~15回 軽症、15~30 中等症、30回以上 重症
睡眠時無呼吸症の原因としては、舌が重い(肥満)、筋力の低下(加齢)、顎が後退している、扁桃肥大、軟口蓋が長い、小顎症(形態的問題)等があります。また、口呼吸になっていると舌が落ち込みやすくなります。
太っている人だけが無呼吸症と思われがちですが、日本人の場合、肥満の程度が軽くても形態的問題からSASを発症しやすい人種といわれています。

SASの重症度

診断

当院では、ご自宅にて行える簡易検査、一泊入院での確定診断である精密睡眠呼吸検査=(PSG検査:ポリソムノグラフィー検査)により無呼吸症の有無を診断し、CPAP療法(持続陽圧呼吸療法)に至る、睡眠時無呼吸症の診断から治療まで一貫して行えます。

診断
簡易検査

寝ている間の呼吸の状態や、血中の酸素の状態などを測定し、呼吸障害の程度を求めることができます。呼吸障害指数(RDI)が40以上で眠気などのSASの症状が明らかな場合、CPAP療法の対象となります。
※RDI:AHI(無呼吸低呼吸指数)と同義の指標

簡易検査
精密睡眠呼吸検査:ポリソムノグラフィー(PSG検査)

一泊入院して行う確定診断検査です。様々なセンサーを取り付け、簡易検査の項目の他に実際の睡眠の質(眠りの深さ、分断の状態)の評価をします。

精密睡眠呼吸検査:ポリソムノグラフィー(PSG検査)

当クリニックでは夕方6時台に入院し、朝7時台に退院できるので通常通りの生活をしながら精密検査ができます。またクリニックの診療報酬は安く設定されているので、ご負担の金額も病院より多少お安くなります。

  入院料 検査料 合計
PSG入院 1割負担 \ 1,370 \ 3,480 \ 4,850
2割負担 \ 2,730 \ 6,960 \ 9,690
3割負担 \ 4,100 \ 10,440 \ 14,540

無呼吸が強い方には、退院時に治療(CPAP:次項参照)を直ちに開始する場合があります。

治療

CPAP(持続陽圧呼吸療法:シーパップ)装置による治療

CPAP療法は、CPAP装置からホース、鼻マスクを介して、処方された圧を気道へ送り、常に圧力を加えることにより「ホバークラフト」の様に舌根が浮き上がり、空気の通り道が塞がれないようにします。これにより睡眠中の無呼吸やいびきを減少させます。

CPAP(持続陽圧呼吸療法:シーパップ)装置による治療

CPAP療法は、検査を行いAHIが20以上を満たせば健康保険の適用になり使用して頂けます。毎月1回定期外来受診が必須で指導料と機器レンタル料込みで3割負担の方で月々4760円です。無呼吸症が改善されるまで治療を続けることが必要となります。
治療のスムーズな継続のため鼻炎の状態を評価する「鼻腔通気度検査」が当院ではできます。空気が通りやすくなるようにガイドラインと医師自らの治療経験を生かして鼻炎の治療も行います(当院は設計段階から花粉・ウィルス対策を念頭に置いた空調システムも導入しています)。また、重症例には近隣耳鼻咽喉科へ紹介し「レーザー鼻粘膜焼灼術」を実施して頂いています。

CPAP(持続陽圧呼吸療法:シーパップ)装置による治療
CPAP(持続陽圧呼吸療法:シーパップ)装置による治療
口腔内装置による治療

口腔内装置とは、マウスピースのようなもので下顎を前方に固定して気道を開かせ空気の通り道を確保するものです。CPAP装置の適用外の軽症の患者向けの治療となり医師の紹介状を歯科医へ持参することにより健康保険の適用となります。
当院では、草加市立病院歯科口腔外科や近隣の実績の豊富な歯科医と連携しています。

口腔内装置による治療
手術による治療

気道閉塞の原因がアデノイド肥大や扁桃肥大などの場合には、手術によって取り除くことがあります。また、鼻閉を起こす鼻疾患は、CPAPや口腔内装置の治療を妨げるため手術は必要となることがあります。

生活習慣の改善

生活習慣の改善のみで無呼吸症を治すことは難しいですが、他の治療と合わせることにより軽減させることは可能です。
減量:肥満が原因であれば効果がある可能性があります。
減酒:アルコールは、筋肉をゆるめる作用があるため、気道の閉塞が起こりやすくなります。また、睡眠の質を悪くする場合もあるます。
体位:横向きで寝ることにより無呼吸症が軽減する場合もあります。

スッキリ!!